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ぷかりぼびんぐのDisco(mmunication)club

腐海を彷徨う海月が書きたいことを書きます。

落語心中出囃子・登場ネタメモ ♯4

積極的にあらすじを書いている訳ではありませんが、ネタバレに配慮している訳でもありませんのでお気をつけください。

今回いつものように記録するだけじゃなくて思ったことも書いていますので、若干長いかな。
お前の感想はいいんだよ!という声を、私は知らんぷりします。

 

○なんで菊比古はアルバイトをしているの?前座より二つ目の方が偉いはずなのに、暮らしていけないの?

落語家 - Wikipedia

今現実の前座さんが毎日寄席通いをしているかは存じませんが、
少なくとも戦前-戦後に「前座の数いない…」と嘆きながら働いていた頃の初太郎・助六は寄席通いを殆ど毎日行い、給金を手にしていたのではないかと考えられます。

二つ目からは寄席通いがなくなります。高座がなければ落語家としての収入を得る事ができません。

寄席に呼ばれない、と言う菊比古は落語を演じての収入が殆どない状態という事になります。そしてアルバイトをした分は助六に持っていかれる。助六やめたげてwwwwwwww

戦中・兄弟子が皆廃業するなどの描写がありましたので、二つ目同志で仕事を取り合う、というのは、アニメの中では現在ほど激しくないのではないかと思われます。
そうはいってもこの後のシーンで、楽屋に「師匠にそばをねだるモブさん」が沢山いたところから、二つ目も含め「それなりに落語界に人材が回復しました」という事なのでしょう。

先ほど貼ったウィキペディア

「二つ目に昇進できるのにあえて前座に止まる」落語家をへたりという。永久前座という異名もある。昭和30年代位までは、へたりが数人いた。

という記載もあります。家族を養うなどの目的でそういった立場に身を置く選択肢もあったようですが、菊比古は家族がいません。初太郎から助六となった彼も家族はいませんし、出世欲がある。
菊比古は出世したい、大看板になりたい、という事を自分の口から言う事はありません。でも、アルバイトの際に「これも修業だ…!」と日常を落語の肥やしにする意思を表明する程度には、今の菊比古は落語が好きであり、真打を目指してはいるのでしょう。

 

*1

 

 

○ブンチョウ師匠。
コミックスを読んでいないので漢字が分からないのですが、同音の師匠は一応存在します笑
桂文朝師匠。故人なのですがね。頭の良さを感じさせる語り口が好きな方です。

第一話の「外記猿」の際に動画を貼りましたため、ここでは引用文を貼ります。

はじめのブログ : 思いでの噺家さん 1 桂文朝師匠 から引用

その反面神経質な処もあったようです。
小三治師と扇橋師が文朝師の家に遊びに行った時の事ですが、
廊下といわず、柱、玄関まで鏡の様にピッカピッカに磨き上げられて
いて、もちろんチリ一つ落ちていなかったそうです。
そして家の中はシーンと静まり返っていて、不気味ですらあったそうです
あまりの心地悪さに、小三治、扇橋両師はあまり長居をせずに、
帰ったそうです。

正月興業が終わりましたため、暫く寄席で小三治師匠にお目にかかるチャンスはないかもしれませんが、もし運よく高座の枕などで聞けたら…嬉しいですね。

 

○「助六なんて噺家らしくねえ」「男前の俺にはぴったりじゃねえか」
ご存知の方も多いかとは思いますが、助六は「助六由縁江戸桜」の主人公の名前です。

助六 - Wikipedia

歌舞伎十八番では常に第一に上げられる…ということで、「助六」という名前は「歌舞伎という名のフィクション」を代表するキャラクターと言っても過言ではないでしょう。
だから「助六なんて噺家らしくねえ」と菊比古はぼやいた。
「名前だけじゃなくて、ナリもなんとかしなよ」
と菊比古が言う通り、「助六由縁江戸桜」上演当時、登場人物の「助六」はファッションリーダーとして扱われた程でした。「助六」を名乗る男が(確かに色男でも)ぼろを着ているという事に対し、落語心中の中の観客ですげー歌舞伎好きな方は「けしからん」と思ったかもしれません…。
でもきっと、「なんだこいつ助六とか名乗りやがってけしからん」「でも面白い…だと!?」
そんな現象が物語の中で起こっている筈。

 

助六の出囃子
「かんかんのう」
しん平師匠のインタビューで「らくだの踊り」とありましたが…つまり「死人らくだの踊りのかんかんのう」で「かんかんのう」という事ですよね…多分…
小夏が一話で「死神」を与太郎に演ってみせる時もこれがかかってました。
また、「死」に縁があるから、という事だけではなく、らくだの傍若無人さも恐らく選定の際に考慮されたのではないかと思われます…ぜひ「らくだ」も聞いてみてください。

【落語】 立川志らく 「らくだ」 - Dailymotion動画

 

助六のネタ
「夢金」
夢金6分で出来るの!!?すげえ!!!
勿論間のやったりとったり笑い待ちしたりで、実際にやると尺は伸びると存じますがまじすげえ。
多分アマチュア落語やってるアニメ好きの若い人が、今年の大会はこの「夢金」でエントリーするなんてケースが出てくるんじゃないかな。
「あいつも夢金…また夢金!!?」
みたいな事が起こったら面白い。
落語の枕で、「桃太郎を学芸会で演る事になった。みんな桃太郎をやりたがろうとするから、皆が桃太郎役になった」みたいなのを聞いたことがありますので、きっと落語はそんな業を肯定してくれるよ☆
いや本当ね…私は山寺宏一さん自身を高座でお目にかかりたい。希望を述べなくてもいずれ企画されるのではとは存じますが、企画がなければ是非なんか大会に出て欲しい…でも山寺さんのメリットが感じられない…。

あと地味に「野ざらし(骨釣り)」「蛙茶番」「夢金」と下に縁がある噺をそれとなく毎回繋いでくるのなんなんですかね…素敵です

五街道雲助 夢金 落語  - YouTube

 

助六高座後の出囃子
「祭りばやし」
うあああ好きな出囃子来ましたーーーーーーーー!!!!!!
これは三味線が超かっこよくて、聞く度にニヤニヤします。

このお囃子は(初代・二代目)林家三平師匠がご使用。

林家三平 源平盛衰記 - YouTube

初代は松一話の一松「どうもすみません」の取材元。

助六…三平師匠の前で演ったのか…すげぇな…

 

上方のだんじりという祭りばやしに取材した出囃子も素敵なので貼ります!

【落語】上方寄席囃子 だんじり ‐ ニコニコ動画:GINZA

祭りばやし、というと、祭囃子に関連する落語では

祇園会」
「片棒」
たしか「佃祭」も囃子への言及があった気がするのですが…
ここで短めに聞ける右朝さんの「片棒」を貼っておきます。

落語 「片棒」 古今亭右朝 - YouTube

 

○菊比古が稽古をしていた噺
明烏
ガチガチに固く女っ気がない・面白くないやつの若旦那(魔法使いになるにはまだ時間あるかな)。その親が若者達に依頼して、若旦那が吉原へと連れて行って貰う…という話。

このアニメだけだと助六、菊比古、みよ吉の三角関係が切なく少し薄暗く描かれておりますが、「明烏」を聞くと八雲師匠が菊比古に遊びを教えてやろうとした心境が見え、八雲師匠親ばかやんね感と菊比古の可愛さパロメータが増します。

八代目桂文楽 - 明烏 - YouTube

 

歌舞伎座にて

「連獅子」
親が子を思う姿を描く「連獅子」。なぜ「連獅子」だったのか…?
この落語心中という話で親子というと師弟関係、となるかと思いますが…。そのうち師匠が弟子を千尋の谷へ突き落とすなどの暗示でしょうか?

 

○鹿芝居ってなにー?
低燃費って(略)
はなしか芝居を略して鹿芝居。
現在でも、毎年国立演芸場2月中席辺りで行われている様です。
今年の情報も見つけました↓

2月中席

「品川心中噂達引」。

第一回放送→落語協会正月中席
次回放送→その翌週に落語協会鹿芝居興業
ほんと落語協会タイミング図るの上手だwwwwww

 

○床に開かれていた本

これぁおどろいた、凄い火おこりだこれなら直ぐに湯が沸くだろう お茶の道具を…
茶の湯
の稽古を助六か菊比古がしている、と思われます。
現代の様に音源が転がっている訳ではなく、速記本などを参考に稽古をされていたことが窺い知れます。

三遊亭金馬(三代目) 茶の湯* - YouTube

聞いてて吐きそうになる素敵な話(褒めてる)で好きなのはこれと「肥瓶」かなぁ…

茶の湯」は趣味・道楽のお噺。他にも「寝床」、また「七段目」「掛け取り」など、道楽を扱ったお噺は「文化っていいなぁ」って思います。

 

○みよ吉が唄っていた小唄

梅が香を幸い東風が誘い候かしくと書いた土筆
小唄「梅の香」
「いつか寄席にも出てみたいと思ってるの」
とみよ吉の台詞がありましたが、さて、ここで「出れるの?」「いるの?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
高座で唄われている芸人さんはいらっしゃいます。市馬師匠のことを言っているのではないよ笑
三味線漫談 三遊亭小円歌
俗曲 柳家小菊
俗曲 桧山うめ吉
上方では
女道楽 内海栄華
と寡数だけ上げさせていただきましたが、たい平さんのお弟子さんであったり他にもいらっしゃる筈。
芸人さんからの信頼が高く、トリ前の膝替わりや、大看板の前に高座へ上がり空気を整えるのが大変お上手です。一日あたり長時間催される・寄席ならではの役目ともいえるかもしれません。
栄華さんは舞台だけではなく、繁昌亭などの舞台袖でお囃子をされている事もあったかと。もし今もされているのだとしたら、たまたま見に行ったらお囃子さんが栄華さんの日もあるかもしれません。知りようがないけどね。

【ラジオ寄席】2015 3 22 俗曲 柳家小菊 - YouTube

 

○次回予告

老松

古今亭志ん朝:明烏 - YouTube

ではでは!

*1:

以下、ちょっとだけ見ていた時の私の心の声
助六:昼間から遊んでて酒が飲みたい…
私:厩火事かwwww
助六:「じゃ、飲み代頂戴!」
私:お前真田小僧か!!!あwwwざwwwwwwとwwwwい
山寺さんの言い方がもう…もう…助六のクソ野郎wwww

 

そんなね…事がありました。どうでもいい。